一般の外来は広く各種病気の診察にあたっている。
時間外では24時間で対応している「急診」と呼ばれる救急センターがある。こちらでは救急車などの受付のほか、発熱患者用の発熱外来を併設している場合もあり、SARSなどにも対応している。SARSの疑いのある患者は別室の隔離外来で診察を受ける。03年のSARS以降、大抵の病院には普通の窓口の他に発熱患者専用の窓口が設けられている。
病院によって若干異なるが、診察を受ける流れは一般的には以下のようになっている。
(1) まず「挂号処」へ行き、挂号費を払う。数元程度。これは受付料金のようなもので、この時に自分の行きたい科、病状などを説明する。新規の場合はカルテを受け取り、必要事項を記入する。
(2) その後、指定された科の診察室へ向かう。カルテを提示し、自分の順番がくるのを待つ。以前は大部屋で他の患者の前で診察してもらうことが多かったが、最近は環境も改善され、1人から2人用の小部屋になってきた。もちろん衣類を脱ぐような場合はカーテンもあり、小部屋が用意されている。
(3) 診察が終わったら、そのときにもらった処方箋をもって会計へ向かう。一般の外来で中国人と同じように診察してもらうと10元から20元で診察してもらえる。ただしこの場合は中国語は必須。また専門家のランクによって診察料が違う。会計を終えたあと、さらに検査を受ける場合もある。検査の票をもって会計へ行って精算を済ませてから検査を受ける。会計で支払いを済ませた後、院内の薬局へ向かい薬を受け取って終了。
日本で加入した保険などの適用を受けたい場合は、検査などで使った領収書を残しておき、先に支払った上で必要事項の記入を担当の医師にお願いするとよい。
気になる検査だが、北京では基本的に使い捨ての注射器などを使っているため、まず安心だ。なお、鍼灸の針では現地の公的保険の関係上、使い捨てを使っていない病院もあるが、外国人が使い捨てを使ってほしいといえば使い捨てを使ってくれる。
|