日本人と中国人の間にできた子供を中国国内で出産した場合、両国の国籍を取得することができるが、18歳になった時点でどちらかを選択する必要がある。両国の国籍を得るためには両国の国籍法に従った手続きが必要となる。
■日本の国籍法上の手続き
3ヶ月以内に手続きをしないと日本国籍を取得できないことがあるので注意が必要だ。
手続きは中国の日本大使館もしくは総領事館、日本国内の本籍地、住所地の市区町村役場に下記の書類を提出する。
・出生届(用紙は大使館等にある)2通
・出生証明書原本1通
・出生証明書の和訳文(用紙は大使館等にある)2通
・両親の戸籍謄(抄)本1通
上海から日本の戸籍の手続きをするには2ヶ月程度かかる。
■中国の国籍法上の手続き
中国側の親の戸籍地の管轄公安局派出所に届け、戸口簿に記載してもらう必要がある。中国人の親が日本に住んでいる場合、その人の戸口簿が抹消している場合がある。この場合はその親の両親の戸口簿に孫として記載してもらう。
子供を日本へ連れていくためには、中国のパスポートで日本のビザ、または日本のパスポートで中国のビザかのいずれかの組み合わせを選択することとなる。
うち日本のパスポートで中国のビザを取得する場合は、中国は二重国籍を認めていないので、中国ビザ取得のためには中国国籍を抜く必要がある(中国人に中国ビザを発給することはできないため)。しかし中国国籍を抜くには手続きが煩雑で、時間も相当にかかることとなる。
一方、中国のパスポートで日本のビザを取得して日本にいく場合については、日本のビザは1週間ほどで発給される。日本に入国した後に、日本のパスポートを申請することができる。
■予防接種について
中国では、生まれた赤ちゃんは通常24時間以内にB型肝炎の予防接種とBCGを受けることとなる。必要でない場合は、事前に伝えておくこと。
その後の予防接種を受ける小児科の病院や場所に関しては、出産をした病院に聞くこと。上記に紹介した病院やその他北京市内の小児科専門でも行っていることがあるので問い合わせてみよう。
B型肝炎
生まれてすぐに受けた後、1ヵ月後に2回目、6ヶ月後に3回目を受ける。
BCG
生まれてすぐに受けた後、1ヶ月後に2回目を受ける。
ポリオ
4回に分けて飲む。日本とは違い乾燥ワクチンである。満6ヶ月以上の子供に1回目。その後1ヵ月後ごとに2回目と3回目。その1年後に4回目となる。
三種混合
満6ヶ月以上の子供に1回目。その後1ヶ月ごとに2回目と3回目。さらに1歳6ヶ月に4回目となる。
MMR
おたふくかぜ、麻疹(はしか)、風疹(三日はしか)の予防接種。1歳6ヶ月以上の子供が受ける。
日本脳炎
1歳6ヶ月以上の子供に1回目、2回目は2週間後~1ヶ月後の間に行う。その後は一年後。
A型肝炎
任意で受ける。1歳以上の子供に1回目。2回目は半年後。
流行脳炎
任意で1歳以上の子供が受ける。
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